Garmin Rally RS200の仕様・付属品
仕様
- バッテリー: LR44/SR44(×4) or CR1/3N(×2)
- 稼働時間:最大120時間
- 耐荷重量:105 kg
- 測度精度: +/- 1.0%
- 校正機能
- リリーステンション調整機能
- 測定位置:スピンドル
- 通信: ANT+ と Bluetooth®
- 重量 320 g
- 対応クリート: SPD-SL
- Qファクター:53mm(2mmワッシャー付きで55mm)
- スタックハイト:12.2mm
付属品
- Rally RS200(両ペダル)
- クリート×2個
- クリート用ネジ×6個
- クリート用ワッシャー×6個
- クイックスタートマニュアル
Garmin Rallyシリーズ
Garmin RallyはシマノのSPD-SL対応、LOOK Keo対応、それぞれ片側測定、両側測定の計4種類がラインナップされています。
SPDペダル対応のXCシリーズもありますがなぜかまだ日本では販売されていないようです。なぜなんでしょう。。
Garmin Rally RS200 / RS100
- SHIMANO SPD-SL対応
- RS200は両側センサー
- RS100は片側センサー
Garmin Rally RK200 / RK100
- LOOK Keo対応
- RK200は両側センサー
- RK100は片側センサー
Garmin Rally RS200の写真など
ペダルの見た目はとてもスタイリッシュでパワーメーターが内蔵されているように見えません。
重量は実測で319gとほぼ仕様通りでした。
デュラのペダルPD-R9100が234g、アルテグラのペダルPD−R8000が248g、105のペダルPD-R7000が265gなので若干の重量増にはなりますが許容できるレベルかなと思います。ペダリングをしている感じ重量増は全く感じません。
Garmin Rallyの特徴
- ペダルに計測器が内蔵された左右計測可能(RS200/RK200)なペダル型パワーメーター。
- SHIMANO SPD-SL対応(RS200/RS100)。
- LOOK Keo対応(RK200/RK100)。
- ペダル型なので複数の自転車間で簡単に付け替えて利用できる。
- 測度精度: +/- 1.0%と高い精度を誇る。
- ANT+はもちろんBluetoothにも対応しているためAppleTV+Zwiftの環境などでも使いやすい。
- GarminConnectアプリやEdgeサイクルコンピューターでソフトウェアアップデートやデータアップロードが可能。
- バッテリーはボタン電池式【LR44/SR44(×4) または CR1/3N(×2)】で稼働時間は120時間と長寿命。
- パワーメーター内蔵には見えないスタイリッシュなデザイン
- サイクリングダイナミクス機能でペダルストロークの位置や左右バランス、シッティング・ダンシング時間の測定などペダリングの分析が可能。
Garmin Vector3との違い・改善点
Rallyの旧モデルにあたるGarmin Vector3ですが不具合が多かったようでその不具合がちゃんと解消されているのか?という所が気になります。
Vector3の既知の不具合
- パワーが数秒間0Wになったり半分になったり倍になったり安定しない
- パワーが期間経過とともに上振れしていく
- 1時間のうち20分くらいは接続が切れる
- 右ペダルが接続切れを起こす
- バッテリーカバーと電池の振動による『フレッチング』で通電不良を起こす
うーん、上記を見ると売り物にならないレベルでひどい不具合ですね。
今の所、上記の不具合は発生していません
耐久性の向上
Vector3では一部樹脂製だった箇所がRallyではステンレス素材に変更され耐久性が向上し、ペダルポッドがスピンドルに内蔵されて落車時などの破損リスクが低減しているようです。
バッテリーカバーの変更によるバッテリーフレッチングの軽減
Vector3では『フレッチング』というバッテリー同士やバッテリーとバッテリー接触バネとの振動によって電池表面の侵食と酸化で電池が形状変化する現象によって接触不良となりパワーメーターの接続が途切れるという問題があり定期的なメンテナンスが必要だったそうです。
Rallyではバッテリーカバーを一新し、通電部分の形状を花びら型のバネにする事によってフレッチングを大幅に軽減しメンテナンス不要で長期間使用できるそうです。
アフターサポートもグレードアップ
落車などによりバッテリーカバーなどペダルの一部が破損した場合にVector3の場合は修理のために約1週間程度メーカーへ預ける必要がありましたがRallyではリペアパーツを購入して自分で修理することが可能となったそうです。
Garmin Rally RS200の取り付けとセットアップは非常に簡単
ペダルの取り付けは一般的なペダルの取り付け方と同じで非常に簡単でした。
ただRallyはペダルポッド内にセンサーが内蔵されているためペダルポッドの先端側にアーレンキーを差し込む穴はありませんのでペダルポッドの根元を15mmのペダルレンチで回す方法となります。
取り付けに必要な工具は以下です。
- 15 mmペダルレンチ
- グリス
取り付け方は付属のマニュアルにも載っていますがペダルスピンドルのネジ山にグリスを塗って15mmペダルレンチで取り付けるだけです。
一般的なペダルと同様、『右ペダル:正ネジ(右回し)』、『左ペダル:逆ネジ(左回し)』です。
アウタートップにした時に右ペダルのペダルスピンドルの先端がチェーンと接触していないか注意してください(2mm以上空ける)。
接触しそうな場合はQファクターを広げるための2mmワッシャーが付属しているのでクランクとペダルの間に挟んで取り付けましょう。
アプリ・サイコンと接続して設定・校正
スマホアプリの『GarminConnect』や『Edge(サイクルコンピューター)』と接続してクランク長の設定と校正が行えます。またファームウェアのアップデートも行えるようなので最新のファームウェアにしておきましょう。
パワーの精度について
一番重要なパワーの精度ですが仕様によると+/-1.0%という高い精度を謳っています。
パワーメーターは他のパワーメーターとの誤差が少ないというのも大切ですが一番大切なのは安定している事です。日によって表示されるパワー値が上下したりVector3の不具合の一つで少しずつパワーが上振れしていくような事があるとパワーメーターとしては全く使えません。
Wahoo KICKR COREスマートトレーナーとのパワー比較
といってもRallyの精度がどうなのか?というのはRallyだけを使っても正直よく分かりません。体感と一致しているかどうか?というのも体調によって変わってくるので当てにはならないので手持ちのスマートトレーナー「Wahoo KICKR CORE」と同時計測を行い比較してみました。
以下のデータの通り+/-1%以内の範囲でほぼ誤差は無さそうという結果になりました。
朝と夜のどちらも比較してるのですが室温がどれも20℃前後と同じ条件なので室温が違う場合はどうなるのか?も気になる所ですがひとまず精度としては信頼できそうな結果となりました。
比較データ①
Zwift:Rally RS200
サイコン:KICKR CORE
時間:AM5:12〜
室温:平均23℃
53分40秒
全体的に+/-1%以内でほぼ誤差はなし
比較データ②
Zwift:Rally RS200
サイコン:KICKR CORE
時間:PM9:50〜
室温:平均21.5℃
1時間41分07秒
こちらも全体的に1%以内の範囲。
1分以下で乖離が少しありますがこれは計測するタイミングがパワーソースで異なっているためだと思います(サイコン押すのが早すぎた)
比較データ③
Zwift:Rally RS200
サイコン:KICKR CORE
時間:PM9:00〜
室温:平均21℃
2時間15分43秒
こちらも全体的に1%以内の範囲。
比較データ④
Zwift:Rally RS200
サイコン:KICKR CORE
時間:PM10:17〜
室温:平均22.2℃
31分07秒
こちらも全体的に1%以内の範囲。
バッテリー持ちについて
仕様では120時間持つとの事ですがまだ使い始めてから120時間も使っていないので実際のところは分かりません。
20時間ほど使った現時点ではバッテリーステータスがグリーンなのでまだまだ持ちそうです。
もう少し使ってみて追記していきたいと思います。
耐久性について
耐久性については使い始めて間もない事と主に室内ローラーでの使用なので実走も含めて使い込んでみないと分からないと思います。これは時間がかかる問題なので期待しつつ使っていこうと思います。
サイクリングダイナミクスが面白い
Garmin Vectorではおなじみのサイクリングダイナミクス機能ももちろん引き継がれています。
ペダリングの左右バランスやストロークでどの位置にトルクがかかっているか?を可視化したパワーフェーズ、ペダルの中央を踏めているかどうかが分かるプラットフォームセンターオフセット(PCO)、シッティングとダンシングの時間も数値化してくれます。
パワーフェーズの色が付いていて太くなっている部分はPeakPowerといってペダルストロークで特にトルクがかかっている所らしいですが12時〜3時の所で踏むのがいいそうですが自分は3時手前から4時手前と少し遅めのようです。
脳からの指示伝達スピードでペダリングに遅れが発生するそうなので11時くらいから踏んで2時には踏みやめるくらいの意識がいいのかもですね〜。
GarminConnectのWeb版からだと最大平均パワーの時間を指定できます。
面白いのは強く踏んでいる時は左右バランスが均等に近づくようです。
以下の場合は3分と短いからというのもあるかもですが。
Garmin Rally RS200の悪いところ
うーん、特筆して悪いと思えるところは今の所ないのですがあえて挙げるならペダリングをやめて0Wになってから再度回し始めてからのパワーデータの送信がスマートトレーナーや4iiiiやパイオニアのクランク型パワーメーターと比べてワンテンポ遅い所でしょうか。(反応するのに1〜2秒かかる)
Zwiftなどでは脚を休めてから再度踏み込んだ場合にワンテンポ遅れるということになるのでシビアなレースの場合には意識的に少し早めに踏み始めるという事が要求されるかもしれないですね。
使い続けると耐久面などのデメリットも出てくる可能性がありますが今はまだ分からないのでまた追記していこうと思います。