ロードバイクに乗り慣れてくると少しずつパーツを入れ替えて自分の走り方に合ったバイクに仕上げたいという気持ちが湧いてきますよね。
中でも、ハンドルは走り方や体格によって、さまざまな種類が用意されているので選びがいがあります。
完成車に付いていたハンドルのままになっている人は、今一度見直して自分に合ったハンドルを手に入れてみてください。
今回の記事では、ロードバイクのハンドルの種類や選び方について解説していきます。
1.ロードバイクのハンドルの種類
ロードバイクのハンドルの種類として今回紹介していくのは以下の5つです。
- シャロー
- アナトミック
- アナトミックシャロー
- 特殊な形状のハンドル
- ドロップハンドル以外
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
①シャロー
シャローハンドルは、全体的に丸みを帯びているのが特徴のクラシックなハンドルです。
フラット部分とブラケット部分に落差ができているのが特徴なので、ブラケットを握ることで前傾姿勢を作ることができます。
見た目としてはクロモリフレームと相性が良いハンドルですが、前傾姿勢が苦手な人には向いていません。
②アナトミック
アナトミックハンドルは、フラットとブラケットの高低差があまりない形状をしており、下ハンドルが曲線ではなく、直線になっているため握りやすいのが特徴です。
ブラケットを握っても無理のない姿勢で走れる上に、下ハンドルをしっかりと握って力強く走ることができます。
③アナトミックシャロー
アナトミックシャローは、シャトーとアナトミックの中間的なハンドルで、短いリーチと小さい落差によって初心者の方でも扱いやすい形状になっています。
ロードバイクの前傾姿勢が苦手な人にもおすすめですし、エントリー向けのロードバイクにアナトミックシャローが採用されていることが多いです。
④特殊な形状のハンドル
この他にも特殊な形状をしたハンドルがさまざまあります。
例えば、ドロップハンドルにDHバーを取り付けることで、より空気抵抗を小さくした状態で走ることができるハンドルはトライアスロンやタイムトライアルで使われます。
トラック競技で使われるハンドルは下ハンドルの落差が大きいため、深い前傾姿勢で走ることができます。
その他にも、ワイヤーをハンドルの内部に収納して空気抵抗を抑えたタイプや、ハンドルを平べったい形にすることで空気抵抗を抑えたエアロハンドルもあります。
⑤ドロップハンドル以外
ドロップハンドル自体が苦手という場合には、それ以外のハンドルを選ぶのもおすすめです。
クロスバイクで使われているフラットバーにするのもいいですし、ドロップハンドルから下ハンドル部分を取り除いたブルホーンハンドルもスタイリッシュでいいですね。
2.ロードバイクのハンドルを選ぶときのポイント
ロードバイクのハンドルを選ぶときのポイントは以下の4点です。
- ハンドル幅
- リーチ幅
- ドロップ幅
- ハンドルの素材
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
①ハンドル幅
ハンドル幅は、ハンドルの横幅のことで主に380、400、420、440mmの4つのサイズが展開しています。
横幅の測り方には2つの方法があり、ハンドルの先端部分の中心同士を結んだ長さを指す「芯ー芯(C-C)」とハンドルの先端の外側同士を結んだ長さの「外ー外」があります。
ハンドルごとにサイズの測り方が異なるので、まず最初に測り方を把握した上でサイズを確認しましょう。
横幅を決めるときの基準としては「自分の肩幅」を参考にします。
肩幅を基準にサイズを選んで、好みに応じて微調整してみるといいでしょう。
②リーチ幅
リーチ幅とはハンドルのフラット部分からブラケットが装着される先端部分までの長さのことを指します。
リーチ幅が長いとブラケットを握る位置がより遠くなるため、深い前傾姿勢を取ることができます。
ただ、ハンドルの遠さについてはステムでも調整ができるので、持ちやすさを重視して選ぶのがおすすめです。
③ドロップ幅
ドロップ幅は、フラットと下ハンドルの落差のことを指します。
下ハンドルを握る機会の多い方は、ドロップ幅にこだわってハンドルを選ぶといいでしょう。
具体的なサイズとしては120mmが一般的で、140mmだとレース志向と言えます。
たまにしか下ハンドルを使わないという方や身体が硬いという人は120mmでいいでしょう。
④ハンドルの素材
ハンドルの素材には「スチール」「アルミ」「カーボン」の3つがあります。
耐久性を重視するのであれば「スチール」がおすすめですが、ロードバイクの軽量性と価格のお求めやすさを考慮すると「アルミ」を選ぶのが一般的です。
より軽量なハンドルを求める場合には「カーボン」がおすすめです。
3.ロードバイクのハンドルを選ぶときの注意点
ロードバイクのハンドルを選ぶときの注意点は以下の3つです。
- バークランプ径を間違えると取り付けができない
- 固定時の締付けトルクを管理する
- ケーブル内装タイプはメンテナンスが大変
これらを必ず確認して失敗しないようにしてください。
①バークランプ径を間違えると取り付けができない
バークランプ径とは、ハンドルとステムを固定するためのサイズのことです。
ステムとハンドルバーのクランプ径が揃っていないと取り付けることができないので注意してください。
基本的には26.0mmと31.8mmの2種類があるのですが、自分の使っているステムがどちらのタイプかを把握した上でハンドルを選ぶ必要があります。
また、どうしても欲しいハンドルがあってクランプ径が合わないという場合には、ステムも一緒に買い替えましょう。
②固定時の締付けトルクを管理する
ハンドルとステムを固定する際には、ボルトを締め付けるトルクの管理をしっかりとしてください。
特にカーボンのような軽量でデリケートな素材のハンドルだと、強く締付けすぎると割れてしまう可能性があります。
逆に緩すぎても危険なので、体重を乗せるパーツである以上、トルク管理をきちんと行いましょう。
トルクレンチを用いて作業を行うか、自転車ショップに作業を任せるようにしてください。
③ケーブル内装タイプはメンテナンスが大変
最近のミドルエンド以上のロードバイクでは、シフトワイヤーやブレーキワイヤーがハンドルの内部に収納されているタイプがあります。
ワイヤー部分の空気抵抗を低減できるメリットはあるのですが、ワイヤーのメンテナンスが大変になるので注意してください。
ワイヤー交換をするたびにハンドルの内部に通す作業が加わりますし、内部に収納されているため見た目でワイヤーの伸びやほつれなどを判断することができません。
自分でメンテナンス作業を行うという人であれば、ワイヤー外装タイプのハンドルの方が楽に運用できるでしょう。
④ハンドルを替えるだけでなくポジション調整も重要
ハンドルを交換したあとは走りながら微調整して、自分にとって最適なポジションにしてください。
ハンドルまでの距離や角度など、少し変えるだけでも感触がかなり異なります。
買ってそのまま走り続けるのではなく、走りながら理想のポジションに近づけてみましょう。
4.まとめ
ロードバイクのハンドルの種類について解説していきました。
ハンドルの種類やサイズの見方をマスターすれば、自分に合うハンドルを選ぶのがとっても楽になります。
今回の記事を参考にして自分の身体や走り方に合ったハンドルを見つけてみてください。