富士ヒル、、というかヒルクライムはパワーを体重で割ったPWR(パワーウェイトレシオ)でタイムが決まる。みたいなイメージがある?けど実際はそうでもない。
風向きや天候、路面状況などの外部要因や本人のペダリングやフォームなど走り方、集団の有無でかな〜りパワーは変わっちゃうのが実際の所。
特に富士ヒルみたいに平均勾配が5%とゆるめな上に距離も24kmと長ければ小さな要因の積み重ねでシミュレーションとの出力差は大きくなっていくはず。
勾配もずっと5%じゃなくて8%くらいのきつめの区間や2%くらいの緩斜面、0%の平坦が入り混じってるのでたとえ単独走だとしても走り方でパワーに対してのタイム(結果)もかなり変わるはず。
当然、向かい風が強ければパワーに対してのタイムも落ちるし逆もしかり。
集団走行に至ってはペースの合う集団で走れるかどうかで雲泥の差が出る。
巷には「ヒルクライム計算」という便利なシミュレーターがあって自分もお世話になっているサイトだけど、シミュレーションはあくまで「必要(であろう)パワーの基準」として捉えて、上下にかなりブレるということを念頭に置いておいたほうが良いかと。
実例と考察
名前は伏せるけど富士ヒル単独試走57分台という神タイムで走っちゃう方がStravaやブログで体重を公開されてたので自分の単独走のデータとも合わせてシミュレーションとの比較をしてみた。
単独走におけるシミュレーションとの比較
- 区間:富士ヒル試走区間(料金所〜ゴール)23.3km/1160m
自分の場合
- 7月下旬
- タイム:72分49秒
- 体重:58kg
- 装備重量(本人以外):約8kg
- ヒルクライム計算:230.9W(3.98w/kg)
- 実際の出力:234W(4.05w/kg)
- シミュレーションとの出力差:+3.1W
某氏の場合
- 6月初旬
- タイム:57分37秒
- 体重:52.5kg
- 装備重量(本人以外):8kgで設定(詳細は不明)
- ヒルクライム計算:298.3W(5.68w/kg)
- 実際の出力:273W(5.2w/kg)
- シミュレーションとの出力差:-25.3W
自分の場合はシミュレーションよりパワーが3W高かった。
要因は色々あると思うけど大きそうなのは区間の半分あたりから天候が急に悪化して向かい風&雨でパワーも無駄に出てたんじゃないかということ、あと某氏と比べるとパワーグラフがブレブレでトルクのかけ方やペダリング、ペース配分などに歴然とした差が見られる。グラフからでも全然分かってしまうのがひどい・・w
↑某氏。ローラー一定負荷で走ったのかな?というくらい安定している。
↑自分。ガタガタでブレブレ。ケイデンスもひどい。
某氏はシミュレーションよりマイナス25.3W!PWRだと0.48w/kgも低い。天候などがどうだったのかは不明だがパワーグラフから見て取れる安定したペダリングやペース配分。神か・・。
ということでパワーが高ければ速いってわけでもパワーが低ければ遅いってわけでもないのでトレーニングで出せるパワーは上げつつ、実走でなるべくパワーが低くても速く走れる方法やタイムや速度によるペーシングの練習をするのが良いかな〜というのが個人的に思っていること。
ちなみに必ずゴールド、シルバー、ブロンズのタイムが出せる方法は以下です。
- ゴールド:平均速度22.2km/h以上で走りましょう
- シルバー:平均速度19.3km/h以上で走りましょう
- ブロンズ:平均速度16.0km/h以上で走りましょう