書こうか迷っていたんですが富士ヒルのゴールドを7年かけてやっと取れたのでこういう記事を書いてみます。
次も同じようにゴールド取れるか?と言われると自信が少しないですが何年もゴールド失敗して得た経験だけはあると思ってますw
ということでこの記事がゴールドを目指している方に少しでも参考になれば幸いです!
パワー(フィジカル)について
なんだかんだでパワーは大事です。
ゴールドを取れる目安のパワーが出せないとテクニックや経験に頼らないといけない部分が多くなるのでフィジカルは高いに越したことはありません。
ただしパワーが足りていても必ずゴールドが取れるとは限らないのでフィジカルだけ上げておけば大丈夫という考えはやめておきましょう。
目安のパワー
目安となるパワーは以下です。
だいたいこれくらい出せてればゴールドは狙えるフィジカルじゃないかなぁと思います。
これを目安にトレーニングしましょう。
- 5分6倍
- 30分4.8倍
- 60分4.5〜4.6倍
- 体重56kg前後+バイク6〜7kgでの目安です。
体重が思いほど目安のPWRは減ります。逆に体重が軽いほどPWRは増やして考えてください。
10kgの差で0.2倍くらいは目安が変わる気がします。 - あとパワーメーターやスマートトレーナーによって上ブレ、下ブレがあるのでそのあたりも考慮したほうがいいです。
- この目安は若干下振れ気味のパワーソースで考えてます。
↑参考に自分のデータです。
パワーメーターはGarmin Rally RS200でパワーメーターの中では少し厳しめ(下振れ気味)だと思います。
富士ヒルでは標高の関係でパワーが10%くらい落ちます。
あまり落ちない人もいるみたいですが基本的には落ちると思っておきましょう。
231Wが実際走った時のパワーで約4.1倍です。
緑色の数字は標高が0m付近だった場合の想定パワーです。
標高0mなら257Wくらいだったかも。という事になります。
当時は体重56.5kgくらいなので257Wだと4.54倍です。
標高0m付近の環境で1時間4.5〜4.6倍くらい出せれば多分フィジカルはそこまで不足ではないのかなと思います。
ちなみに昔だと富士ヒルゴールド=1時間5倍くらい必要と言われてましたがこれは標高0m付近かつ昔のパワーメーターでの話なのかな?と思います。
Garmin Rally RS200は以前使っていたパイオニアと比べると5〜6%ほど低く出ます。
パイオニアなら4.6倍の5〜6%で1時間4.8〜4.9倍くらいということになるのでゴールド5倍理論も分からなくもないですね。
機材や集団の大きさ、走り方、天気などなど色んな要素でパワー値は変わってきますのであくまで参考程度で捉えておきましょう。
スマートトレーナー、パワーメーターの注意点やおすすめのもの
スマートトレーナーやパワーメーターが各社から出てますが中にはパワーが高く出やすい機種(いわゆるハッピーメーター)のものがあるのでそういう機種に当たってしまうとパワーの割にタイムが遅いという悲劇が生まれます。
できれば少し厳し目の機種でゴールドの目安となるパワーを出せているほうが安心でしょう。
以下は自分で使ってみたり、使っている人の情報から判断してハッピーメーターではなく精度も高いと推奨できる機種です。
ちなみに自分はWahoo KickrとGarmin Rally RS200を使っています。
片足計測のパワーメーターもありますが片足だと左右差がある場合かなりのハッピーメーターになる可能性(またはその逆)があるので絶対オススメできません。
アンハッピーメーターならまだいいですがハッピーメーターは何もメリットがありません。
両足計測のパワーメーターにしましょう。
おすすめのスマートトレーナー
Wahoo kickr(インプレッション記事)
Tacx Neo2シリーズ(インプレッション記事)
おすすめのパワーメーター
Garmin Rally RS200(インプレッション記事)
Assioma Duo
4iiii 両足計測
一番早いウェーブにエントリーしよう
以前はタイムを自己申告して出走ウェーブが振り分けられる仕組みでしたが最近はエントリー時に出走ウェーブを選べます。
ゴールドを狙う人やゴールドを狙えるレベルの人は一番早いウェーブに集まりやすくゴールドペースの集団もできやすいので一番早い出走のウェーブでエントリーしましょう。
早めに並ぼう
選抜以外の一般の部はウェーブ毎に決められた時間帯の中で自由にスタートする方式です。
自由スタート形式ですがスタート時にはたくさん人が並んでいてスタートの号砲が鳴ったら大集合でスタートする感じになります。
このスタートの大集団がゴールド集団になりやすいです。
人が少なくなってからゆっくりスタートすると大きな集団はできにくく単独か足の合う数人で走る事になりやすいです。
なるべくゴールドの確率を上げるなら大きな集団で走る方が良いので早めに並んで先頭のほうを位置取りしましょう。
ちなみにチームや仲間内でゴールドを狙うという場合でも後からゆっくりスタートするのはあまりおすすめできません。
数人や10人程の集団では大集合に比べると一人一人に相当な負担がかかります。
人数も脚力も揃っていて統率の取れたチームでないとなかなかゴールドを狙うのは厳しいかと思います。
走り方について
ペース配分の確認は各駐車場がおすすめ
ペース配分で「◯km地点」や「1〜4合目看板」など色々ペースを確認するポイントがありますがおすすめは最初の料金所と各駐車場です。
距離や◯合目の看板は見逃しやすくいつの間にか通過してしまったりしやすいのですが料金所と各駐車場は視覚的に分かりやすいので見逃しにくく丁度いい間隔で登場してくれます。
目安のペースはこんな感じがいいかなと思います。
- 料金所:1:30〜1:50
- 一合目下駐車場:10分台
- 樹海台駐車場:28分台
- 大沢駐車場:47分台
- 奥庭駐車場:58分台
- ゴール:64分前後
パレードランでは位置取りが大事
会場からスタートしますが計測ラインまではパレードランです。
あまり後ろに行きすぎずに周りの様子を伺いながら位置取りをしましょう。
SNSなどでゴールド狙いの人やチームの情報収集をあらかじめしておいてチェックしながら走るのがおすすめです。
スタート〜料金所 目安:1分30〜50秒
計測ラインから料金所までは短いですが意外とこの区間が重要だったりします。
計測ラインを超えたら一気にペースが上がると思います。
料金所までは少し先頭が見えるくらいで走るのをおすすめします。
先頭はおそらく年代優勝やプラチナを狙うようなペースになるはずなので着いていき過ぎずに少しずつ後ろへ下がりながらゴールドペースの集団に合流します。(年代優勝狙うなら絶対着いていきましょうw)
後ろのほうから集団の前へ上がっていくよりも先頭からペースをゆるめながら合流するほうが脚を使わずに済みやすい気がします。
料金所通過のタイムが1分半くらいだとかなり速く年代優勝ペースだと思います。
自信がなければ着いていくのはやめて冷静になりましょう。
1分40〜50秒くらいであれば丁度いいペースだと思うのでそのままついていくのもありかもしれません。
2分以上かかっていたらちょっと遅いかもしれません。
ちなみに自分の時は1分38秒でした。
一旦後ろを見てトレイン全体が大きくなっていたりすぐ近くに大きな集団が見えればその集団にうまく合流しましょう。
料金所〜一合目下駐車場 目安:10分台
一合目下駐車場を10分台〜11分前半で通過していればいいペースです。
この時点でまだ余裕があるようであればゴールドの確率は高いと思います。
逆に余裕がなくキツイと感じてしまっていたら最後まで持たない確率が高いと思います。
うまく人の後ろに入ったりして余裕がある状態に整えましょう。
どうやっても着いていくだけでキツイという場合は、残念ながらゴールドは厳しいかもしれません。
無理に付いていくと大幅に垂れてタイムが遅くなる確率が高いです。
ゴールド取れなかったらタイムなんて関係ない!というのであればそのままいきましょう。
可能性はゼロではありません。
樹海台駐車場 目安:28分台
ここで30分以上かかっていたら少し厳しいかもしれません。
28分台で通過していればいいペースです。
大沢駐車場までや大沢駐車場以降から向かい風が吹きやすくペースアップするのに苦労するのでできれば28〜29分で通過したほうがいいです。
ちなみに自分の時は30分ジャストだったのでギリギリでした。
樹海台駐車場以降から徐々に勾配がゆるくなってきて集団効果でスピードが出やすくなってきます。
この時点でも余裕がまだある状態でなければ大沢駐車場以降で失速する可能性があります。
余裕がなければ無理せずに温存に徹しましょう。
大沢駐車場 目安:47分台
大沢駐車場で47分台ならまあまあ安心ペースです。
ですが、大沢駐車場から向かい風にやられて失速するというパターンが富士ヒルには多いので油断できません。
自分の時は48分11秒でした。
樹海台を超えたあたりから徐々に体力も限界に近づいてきて人が少なくなってきやすいです。
集団にいても後ろにいすぎると中切れが起こって集団が分裂して遅れたり前の集団へブリッジするハメになったりします。
なるべく集団の前方の位置取りを意識しましょう。
奥庭駐車場 目安:58分台
奥庭駐車場は富士ヒルではゴール前の登りを除くと最後の登りになります。
ここを超えたらほぼ平坦区間になるので実質ここまでがヒルクライムと思っておくといいかもしれません。
通過タイムのギリギリラインは60分です。
奥庭からゴールまでは集団で高速巡航をしても5分弱はかかるためここで60分以上かかっていたらゴールドは絶望的です。
ちなみに自分は59分47秒でギリギリでした。
平坦区間は集団と単独ではタイムが1分くらいは変わってきます。
実際に奥庭駐車場まで一緒だった知り合いは平坦手前で集団に乗り遅れてギリギリゴールドを逃してしまいました。
なので、「奥庭駐車場がゴール!」と思って集団で平坦区間へ突入しましょう。
奥庭駐車場が近づいてきたら脚を使ってでも前方へ上がっていくのがコツです。
ラスト平坦区間〜ゴール
平坦区間はとにかくエアロを意識、集団であればローテーションもしてなるべく高速巡航をしましょう。
大体40〜42km/hくらいは出てるといいペースです。
↑トンネルを2つ超えた後にゆるやかにS字になっている箇所があり天候によっては滑りやすく危ないので通過する時は気をつけましょう。
↑トンネルを3つ超えたらゴール前の登りです。
1分20秒〜1分50秒くらいかかります。
ここでサイコンをチラチラ見ても何も変わらないので何も見ずにひたすら踏みまくりましょう。
サイコンのラップを切ってタイムを確認するのはゴールラインを超えてからです。
サイコン見ずに無心で踏むほうが確実に速いです。
ちなみに自分の時は奥庭〜ゴールが4分47秒でラストの登りは1分34秒でした。
落車に気をつけよう
2023年の富士ヒルでは自分の集団内で落車が起こりました。
落車が起こった箇所は大沢駐車場の手前あたりでストレートで走りやすい所でした。
ペースが安定していて集団全体に余裕がある感じでした。
自分はこういう落車パターンを何度も経験してますが意外と落車は集団に余裕があって集中していない時に起きやすいです。
なんでもないストレートを走っている時など。
余裕がありすぎて前を見てなかったりハンドルから手を離したりしていて減速や道路の段差に気づかずに前方のバイクにタイヤがハスったり段差でハネてハンドルから手が外れて落車というパターンが多い感じです。
集中している時はそこまで落車はないので余裕がある時ほど注意しましょう。
集団が大きく何列にもなっている場合は左右どちらかの端を位置取りしておくのがおすすめです。
集団の中心位置にいると落車時に避けるのが難しいです。
声かけをしよう
声かけをすることでペースの安定やモチベーションアップ、落車やトラブルの回避に繋がります。
「ペースいい感じ〜」とか「集中していこ〜」とか「前見て走ろう〜」とか「ここからが大事!」とか。
集団の雰囲気もよくなって集中力も上がりやすいです。
ちなみに自分は落車があった後に「落車したら終わるぞ〜」と言って少しビビらせて集中させてました笑
食べ物やサプリについて
前日や当日の食べ物、サプリについてはそこまで正解というものがないと思ってます。
レースレポートに書いているので参考になればという程度です。
富士ヒル2023。7回目で念願のゴールド達成!(レースレポ以外も追記)機材について
機材もレースレポートのほうに書いてますので参考になればしてください。
自分は軽量に振りすぎずにエアロをまあまあ重視しました。
あとタイヤの転がり抵抗も重要なのでそれも意識してます。
最速を求めるならチューブラーでコルスピらしいですが使い勝手やリスクも考えてクリンチャーにしてます。
富士ヒル2023。7回目で念願のゴールド達成!(レースレポ以外も追記)最後に
色々書きましたが別にこの内容が正解というわけでもないと思ってます。
レースは水ものなのでどうなるかは走ってみないと分かりません。
少しでも参考になる部分があれば幸いです!